蔵王の樹氷が害虫で見れないといった報道が
駆け巡っていますが、全く見れない状態ではありません。
ただし、害虫による被害は年々拡大しており、
とても深刻な状態であることは間違いありません。
そこで、蔵王の樹氷が今後見れなくなる可能性や
現在行われている対策について紹介します。
蔵王の樹氷が害虫で見れないのはなぜ?
蔵王の樹氷が見れない原因は、トドマツノキクイムシの
食害によるものです。
この害虫は2016年頃に蔵王で確認されましたが、
それ以降、樹氷を生成する
アオモリトドマツの食害が進んでいます。
その深刻度は、近年、新聞など複数メディアが
蔵王の樹氷が見れなくなると
報じたことからもよくわかります。
実は、トドマツノキクイムシが繁殖する以前、
2013年頃にも蔵王の樹氷の危機が伝えられました。
この時に繁殖したのが、トウヒツヅリヒメハマキという
蛾の一種です。
ただし、この害虫はアオモリトドマツの葉の部分を
食害するため衰弱はしたものの、2015年には沈静化しています。
ところが、その翌年頃から、木そのものを食害する
トドマツノキクイムシが繁殖したのでダメージが深いのです。
そこで気になるのが、本当に蔵王の樹氷が見れない時が
来るのか否かです。
様々な研究者が、見解を発表していますが、
40年後には見れなくなるといった
見解もあります。
ただし、これは何も対策を講じない場合の話ですから、
蔵王の樹氷を守るには今後の対策が重要になります。
蔵王の樹氷が見れない原因である害虫はなぜ繁殖したのか?
蔵王の樹氷については、害虫による食害が進んでいますが、
問題はこの害虫が短期間に繁殖した理由です。
地球温暖化が原因とする研究者もいますが、
以前と比較して蔵王の気温は大きく変わっていません。
樹氷は相当に寒い場所でいくつかの条件が重ならないと
作られることはありませんから、あまり温暖化の
影響は感じられません。
そこで、信憑性が高いのが、中国などの大陸から飛来した
汚染物質が原因といったものです。
数年来、中国から飛来する黄砂やPM2.5が様々な
悪影響を及ぼすことが、
メディアに取り上げられています。
トドマツノキクイムシが繁殖したのもこういった
汚染物質の飛来が原因と考えられているのです。
現在、行政では植林などを行い、アオモリトドマツの
育成に取り組んでいるところです。
しかしながら、アオモリトドマツが樹氷を
形成できるようになるには、
樹齢80年程度に成長しなければなりません。
日本が世界に誇る蔵王の樹氷を守るためにも、
さらなる対策が望まれるところです。
まとめ
蔵王の樹氷は、樹木を食害するトドマツノキクイムシの
繁殖により、近い将来、見れなくなる危機に直面しています。
2016年頃からトドマツノキクイは蔵王で繁殖し始めましたが、
その原因は大気汚染にあると考えられています。
近年、中国をはじめとする大陸から、黄
砂やPM2.5による大気汚染が指摘されています。
このことが、害虫の繁殖にも大きな影響を
与えているのです。
日本の財産である蔵王の樹氷を守るため行政では
植林などの対策を行っています。
是非とも、行政には十分な対策を行い、
日本の財産をしっかりと守ってほしいものです。
コメント