箱根駅伝で選手が踏切で立ち往生したらどうなる?

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箱根駅伝で選手が踏切で

立ち往生となった場合、審判員が計時を行い、

その間のロスタイムは、

トータルタイムから差し引かれます。

 

箱根駅伝のコースでいえば、5区の山登りと

6区の山下りがあまりにも有名です。

 

実際に数々のドラマが生まれ、

5区、6区を得意とする選手には、

「山の神」といった称号が

与えられています。

 

しかしながら、かつて1区と10区も

箱根駅伝では様々なドラマを

生んできた区間としてとても有名でした。

箱根駅伝の順位に影響する踏切での立ち往生とは?

箱根駅伝の1区と10区には、

蒲田第一踏切があり、

ここで立ち往生となるか否かが

レースの勝敗を大きく左右するものでした。

 

箱根駅伝の内規には、

鉄道踏切における遮断閉鎖は

不可抗力によりロスタイムとして、

公式記録からは差し引かれることに

なっています。

 

しかしながら、ランナーが一度

立ち止まってしまうと、

体が冷えてしまいますから、

元のペースに戻すのは至難の業です。

 

とりわけ、他のランナーを

リードしていた選手は、

後続が追いついてくることで、

精神的に追い詰められ、

結果的に大きくペースを崩すことも

少なくありません。

 

また、焦りから踏切の上で捻挫などの

アクシデントが引き起こされることも

ありました。

 

そのため、復路10区は駅伝ファンからも

順位を大きく左右する区間として注目を

集めていました。

 

しかしながら、選手側としては

鉄道踏切における立ち往生で順位が

大きく変わってしまうと、

諦めようにも諦めきれないことは

想像に難くありません。

 

そこで、京急では職員約50人を

コース上や同踏切に配置し、レース展開を見ながら

電車の踏切通過時間を調整したり、

空港線を羽田空港―京急蒲田間で

折り返し運転にする

などの措置を講じてきました。

 

もちろん、選手や主催者は

こういった京急側の配慮に感謝しつつも、

常に踏切での立ち往生との不安に

戦わざるを得ないのが実態だったのです。

箱根駅伝で選手を不安にさせた踏切の現在は?

長らく、選手やスタッフの頭を悩ませていた

京急蒲田第一踏切ですが、

2013年以降、競争路上には存在していません。

 

これは、2012年に行われた、

京急蒲田第一踏切の高架化によるもので、

2013年大会から選手はストレスなく

レースに集中することができるようになりました。

 

実は京急第一踏切の高架化は、

その数年前から実施されており、

2010年には上り線が先行して

高架化されています。

 

そのため、臨時ダイヤが大幅に見直され、

選手が鉄道踏切を通過する間は、

鉄道踏切を一時使用停止にすることによって

大きな立ち往生はなくなっていました。

 

そして、2012年に立体交差化事業が完成したため、

数々のドラマを生み出した蒲田第一踏切は、

完全に姿を消したことになります。

 

選手やスタッフ、主催者側は

胸を撫で下ろしていますが、

駅伝ファンの中には蒲田第一踏切が

なくなったことを

寂しく思う人も少なくありません。

 

現在、箱根駅伝のコース上に残っているのは、

往路5区、復路6区に存在する、箱根登山鉄道線の

小涌谷踏切のみとなっています。

 

小涌谷踏切は、かつての蒲田第一踏切ほど

通過電車の本数は多くありませんから、

選手が踏切を通過する時間帯に係員が待機し、

電車を踏切手前で停止させています。

 

そのため、蒲田第一踏切のような

選手が踏切で立ち往生するような

事態は発生していません。

 

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まとめ

箱根駅伝のコース上にある踏切で

立ち往生となった場合、

その時間はロスタイムとして計測され、

トータルタイムから差し引かれます。

 

しかしながら、後続に追いつかれる

プレッシャーや一旦冷えた体を元の

ペースに戻すことが困難であるため、

選手にとってはどうしても避けたい事態です。

 

かつて、10区の選手を苦しめた

蒲田第一踏切では、2008年大会において、

東海大の選手が足を取られて転倒し

途中棄権するアクシデントもありました。

 

2012年に蒲田第一踏切の高架化が完了し、

箱根駅伝のコース上には小涌谷踏切が

残っていますが、通過する電車の本数が

少ないため、2008年大会のようなトラブルは

発生していません。

 

箱根駅伝において、10区の蒲田第一踏切は、

数々の名場面を生んだ場所ですが、

選手や監督の気持ちを考えると、

高架化による蒲田第一踏切の廃止は

歓迎ですね。

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